外食で気を付けたい 逆流動性食道炎の OKメニュー、NGメニュー
ハンバーグは、外食でも家庭内の食事においても人気のメニューではありますが、逆流性食道炎にとっては避けた方が良い、NGメニューの1つに挙げられています。挽肉を使用した柔らかいメニューであるため、一見するとステーキなどよりは消化が良さそうな感じも受けますが、実はそこにこそ落とし穴が存在しているのです。それでは、なぜハンバーグを食べることで、逆流性食道炎には良くない作用をしてしまうのか、その詳しい理由について探っていきましょう。
悪い点
元々肉類は消化が悪く、逆流性食道炎を発症している間は避けた方が良い食材とされています。挽肉は塊肉に比べて柔らかいので、つい消化が良いのではないかと勘違いしてしまいがちですが、実はそんなことはありません。その理由が、ハンバーグの材料である合い挽き肉に含まれる、脂の量の多さです。体に脂質が多量に摂取されると、食道と胃の間にあってフタの役割をしている下部食道括約筋が、緩みやすいということがわかっています。つまり、消化のために多く分泌された胃酸が、緩んだフタから食道へと逆流しやすくなってしまうということになるのです。また、ハンバーグの材料として使われているタマネギには、胃粘膜に刺激を与える「イソアリシン」という成分が含まれており、胃酸の分泌を促進します。加えてソースに使われるトマトケチャップも、胃酸過多を引き起こす要素を持っているのです。使われている食材や使われている調味料、こうしたものを総合的にみて、ハンバーグは逆流性食道炎を患っている人には、おすすめできないメニューとなっているのです。
逆流性食道炎の症状がある時は、基本的にハンバーグはNGメニューとして、症状が改善するまでは我慢するようにしたほうが賢明です。症状が軽減してからも、脂質の多いハンバーグには症状をぶり返してしまうリスクがあるため、注意が必要です。脂質をできるだけ減らすように、自炊する場合は合い挽き肉ではなく、脂肪の少ない牛モモ肉などの挽肉を使う、外食ではソースを和風にしてみるなど工夫してみると良いでしょう。それでも症状が出てしまった時は、諦めることも大事です。
ハンバーグは美味しいメニューですが、胸やけや呑酸など逆流性食道炎の辛い症状が出ている時は、やはりこれ以上悪化させないためにも、食べるのは避けるべきです。こうして食生活を見直して改善していくことが、逆流性食道炎を克服するためには、何よりも大切なこととなります。はじめは大変だと思いますが、続けていく事で胃酸の分泌がコントロールされ、食道や胃の炎症が徐々に治まっていきます。症状が軽減していけば、その分食べられるものも増えていきます。体調の良い休日前の夕飯などを利用して、食べられるものを少しずつ試していくのも良いでしょう。その際に食べられるようになったもの、まだ食べられなかったものなどを記録していくと、それ以降の食事の管理やモチベーションを保つのにも役立ってくれます。改善には手軽にできる、逆流性食道炎に良い飲み物を活用してみるのも、おすすめの方法です。症状が治まっても逆流性食道炎は再発がしやすいので、食事の改善は気を抜かないように、続けていくようにしましょう。