逆流性食道炎改善に
食事とともに見直したい生活習慣
逆流性食道炎を起こしやすい生活習慣として、その要因に1つに運動不足が挙げられています。運動不足になったら即逆流性食道炎になる、というように直結しているわけではありませんが、運動不足になる事で逆流を起こしやすい体の状態になりやすいのです。そのため、逆流性食道炎の改善・予防のためにも、適度な運動が勧められています。それでは、運動不足になるとなぜ逆流性食道炎になるのかを、正しい対処法を含めてご紹介していきましょう。
運動不足になると、当然脂肪の燃焼率が少なくなるため、体に脂肪が溜って肥満になりやすくなります。特にお腹は、皮下脂肪だけでなく内臓脂肪もついていきますので、肥満になると内臓を圧迫し、腹圧が上がります。すると当然胃も圧迫されますので、噴門部が緩んで逆流を起こしやすくなります。また、仰向けで体を横たえると、お腹の贅肉は重力に従ってそのまま胃を圧迫します。ですので就寝中でも、逆流を起こしやすい状態のまま、ということになります。
私たちの体は、オンスイッチである交感神経とオフスイッチである副交感神経、この2つのスイッチ(自律神経)がバランス良く入れ替わることで、健全な機能を保っています。睡眠中は、オフスイッチの副交感神経が優位となり、活動で興奮状態にある体を休める大事な時間です。ところがその時間にスイッチの切り替えが上手く出来ず、眠りが浅く質が低下してしまうと、消化機能が落ちることがわかっています。すると消化に時間がかかり、逆流を起こしやすくなります。
運動不足を解消するため、体を動かすことは良いのですが、実は逆流性食道炎の対処法として適さない運動もありますので、注意が必要です。それが、腹部が圧迫されるような運動です。腹筋や背筋を鍛える筋トレや、腹部を圧迫するようなストレッチは、肥満解消には効果が期待できますが、逆流性食道炎の改善には少し不向きと言えます。逆流性食道炎を改善するために取り入れる運動としては、脂肪燃焼やストレスの緩和に効果的とされる「有酸素運動」がおススメとなります。
有酸素運動の中でも、逆流性食道炎の改善におススメなのが「ウォーキング」です。歩くという運動は、消化管のぜん動運動を活発にする効果があり、胃液が食道へと逆流することを防ぐのに有効ですし、横隔膜トレーニングにも利用できます。また、正しい姿勢でのウォーキングを続けることで、姿勢の矯正にも繋がりますので、こちらも逆流性食道炎の改善には、大きなメリットとなります。毎日30分~1時間程度のウォーキングを、継続しておこなっていきましょう。
逆流性食道炎の改善のため、生活習慣の見直しとして適度な運動を取り入れるのは、胃腸の動きを整えストレスを緩和し、睡眠の質を上げるのに効果的です。食事の改善と一緒に取り組むことで、さらに改善効果がアップしますので、ぜひ継続したセットでの取り組みをしていきましょう!