逆流性食道炎改善に
食事とともに見直したい生活習慣
加齢により背中が丸くなっている人や、猫背で姿勢の悪い人には、逆流性食道炎を発症しているケースが多くみられます。どちらの場合にも共通しているのが、背中が丸く姿勢が悪い点です。このことからもわかるように、姿勢の悪さは逆流性食道炎の大きな要因となっているのです。ですので、逆流性食道炎の改善には姿勢の矯正を、生活習慣の見直しポイントから外すことは出来ません。それでは、姿勢と逆流性食道炎の関連性をみていきましょう。
猫背とは、背中が丸くなって前屈みになっている姿勢のことをいいます。猫背になってしまう理由には、パソコン・スマホ・ゲーム・読書など、前屈みになる姿勢が多い人や、腹筋や背筋が弱いことなどが挙げられています。猫背になると、お腹は常に押さえられている状態になるため、内臓は圧迫され続け腹圧は高くなります。そのため、逆流を起こしやすくなるとされています。また、胃のぜん動運動も圧迫により妨げられますので、それも逆流を起こしやすくさせる要因となっています。
姿勢が悪く、常にお腹を圧迫した状態でいることは、逆流を起こす危険性を高くします。そのため症状の緩和には姿勢の改善が求められますが、この姿勢の改善は起きている時だけとは限りません。寝ている時の姿勢を見直すのも、症状の改善にはとても有効なのです。胃の構造上からみて、寝る時に体の左側を下にして寝ると、胃に溜っている胃液が逆流しやすいとされています。また、頭の位置が低いのも、食道と胃の高低差があまりなくなるため、逆流しやすくなると指摘されています。
逆流性食道炎の大きな要因となる、腹圧を上げないためには、やはりお腹を圧迫しないような姿勢を続けていくのが正しい対処法と言えます。姿勢が悪いと感じたら、立っている時も座っている時も、背筋を伸ばしまっすぐな姿勢を意識して、お腹が圧迫されないように心がけましょう。また就寝時の姿勢は、逆流予防のため体の右側を下にして寝ることが勧められています。また同時に、枕を調整して頭を少し高くして、胃よりも食道を高い位置にすることも、逆流予防に効果的です
猫背を矯正していく時に気をつけたいのが、腰痛の発症です。ただ単に背筋を伸ばせば良いと思って、その点にばかり一生懸命になってしまうと、反り腰になって腰に大きな負担がかかり、腰痛を引き起こしてしまう可能性が高くなります。正しく猫背を矯正し、逆流性食道炎の症状改善に役立てるためには、まず自分の正しい姿勢を知ることが大切になります。また、矯正した姿勢をキープするためには、ストレッチや筋トレで姿勢維持に必要な筋力を付けるのも、重要なポイントとなります。
猫背になるとお腹が圧迫され、逆流を起こしやすくなります。胸やけなど辛い症状を改善するためには、生活習慣の見直しポイントとして姿勢矯正が有効となるのです。さらに、食事の改善と一緒に姿勢を矯正していけば、より症状の改善をスムーズにしていくことが期待できます。