逆流性食道炎のその他の改善方法
逆流性食道炎の治療薬として、PPI(プロトンポンプ阻害薬)と共に挙げられるのが、「H2ブロッカー(ヒスタミン受容体拮抗薬)」です。PPIとは異なるメカニズムで胃酸の分泌を抑制する効果があり、一般的には医療機関で処方される胃薬です。最近では、薬局やドラッグストアなどでも購入できる、市販薬も登場しています。それでは、H2ブロッカーとはどのようなメカニズムを持った薬なのか、PPIとはどういった違いがあるのかなどについて、紹介していきます。
H2ブロッカー(ヒスタミン受容体拮抗薬)とは、胃の壁細胞にあるH2受容体とヒスタミンという物質が結合することを妨げることで、胃酸の分泌を抑制する薬です。逆流性食道炎の治療薬として医師から処方される他に、最近では薬局やドラッグストアで購入できる市販薬も販売されています。ただ市販薬は、病院での処方薬とは含有量などが異なるものもあり、効果は同一とは言えません。市販薬を3日間飲んでも症状が改善されない場合は、医師に相談することが求められています。
PPI(プロトンポンプ阻害薬)も、H2ブロッカー(ヒスタミン受容体拮抗薬)も、どちらも胃酸の分泌を抑える胃酸分泌抑制薬です。逆流性食道炎の治療にも処方されますが、胃酸を抑える効果はPPIの方が優れているとされています。しかし効果が高い分、投与日数に上限が設けられています。対してH2ブロッカーにはそうした日数の制限はなく、ピロリ菌検査にも影響しません。こうした特徴を踏まえて、初期治療にはPPIを、長期の維持療法にはH2ブロッカーが適しているとされています。
薬物治療は、逆流性食道炎の不快な症状を緩和させる、いわゆる対処療法にあたります。症状の再発予防や症状緩和効果を維持していくためには、薬を飲み続けなければなりません。ですので、根本治療である食事や生活習慣の改善も、一緒におこなうことが求められています。