妊婦さんは逆流性食道炎になりやすい?

逆流性食道炎を食事で改善胸やけ・呑酸を放置しない!35歳からの食生活改善法

逆流性食道炎とは?

長引くつわりは逆流性食道炎の疑い

吐き気や胸焼けなど、多くの妊婦さんが妊娠初期に体験するこの不快な症状を「つわり」といいます。こうしたつわりの症状は、胃酸が逆流して食堂に炎症が起こる「逆流性食道炎」の症状にとても良く似ています。そのため、逆流性食道炎の症状であるのにつわりと勘違いして、病気を見過ごしてしまう妊婦さんは少なくないそうです。妊娠初期を過ぎてもつわりのような症状が続くようでしたら、逆流性食道炎の可能性があることを疑ってみてください。

妊婦さんが逆流性食道炎になりやすい理由

逆流性食道炎は、肥満体型の方や高齢者に発症しやすい病気といわれていますが、実は妊婦さんにも起こりやすい病気とされています。その理由として、以下の2つが挙げられています。

  • 胃への圧迫
    子宮内で赤ちゃんが育つにつれ、胃は下から圧迫されるようになり、胃酸が逆流しやすくなります。そのため、妊娠後期になるに従って症状が悪化する、という方も少なくありません。またこの圧迫により、逆流を防止する働きが弱まる「食道裂孔ヘルニア」も起きやすく、逆流性食道炎の発症に繋がってしまいます。
  • 黄体ホルモンの増加
    女性は妊娠すると「黄体ホルモン(プロゲステロン)」の分泌量が増加していきます。この黄体ホルモンには、食道の筋肉を緩めたり、消化機能を低下させる作用があり、その結果胃酸の分泌量が増え逆流を起こしやすくなります。ですので、黄体ホルモンが増えている妊婦さんに、逆流性食道炎が起きやすいと考えられているのです。

妊娠中に逆流性食道炎の薬を飲んでもいいの?

妊娠中は胎児への影響が心配されるため、体調が悪くても簡単に薬を服用することはできません。逆流性食道炎の改善においても同様のことがいえ、妊婦さんが服用しても問題がない薬とそうでない薬があります。

【服用しても良いとされる薬】

  • レバミビド(ムコスタ)
  • テプレノン(セルベックス)
  • アルサミン・マーロックス
  • エビオス錠・太田胃散、太田胃散チュアブルNEO
  • ビオフェルミン健胃消化薬錠
  • ガスター10

【服用を避けたい薬】

  • サイトテック(プロスタグランジンE1誘導体を含む胃薬)

以上薬剤名を挙げさせていただきましたが、妊娠中の女性の体は非常にデリケートで、個人差もあります。特に妊娠初期は胎児に影響が出る可能性が高いなど、自己判断での服用はお勧めできません。薬を服用される場合は、必ず医師か薬剤師に相談してください。また、薬に頼る前にできる対処法などもありますので、ぜひそちらもお試しいただければと思います。

妊婦さんの逆流性食道炎の対処法

妊婦さんで逆流性食道炎が疑われる場合は、まず食生活や生活習慣を見直すことで、対処していただくのがお勧めです。

  • 姿勢に気をつける
    猫背であったり、姿勢が悪いと腹圧が上がりやすくなり、それに伴って胃酸の逆流が起こりやすくなります。妊婦さんはお腹が大きくなるにつれ姿勢が前屈みになり、腹圧が高くなりやすくなりますので注意しましょう。
  • 食後すぐに横にならない
    食後すぐに横になると、胃の逆流が起こりやすくなります。ですので、食後3時間は横にならず、過ごしていただくのが良いでしょう。
  • お腹の締め付けすぎに注意する
    ガードルや腹帯でお腹を締め付けすぎると腹圧が上がってしまいますので、締め付けすぎないように注意しましょう。
  • 食生活を見直す
    妊婦さんに一番お勧めの対処法が、この食生活の見直しです。脂質の多い食べ物や糖分の多い食べ物、酸味の強い柑橘系のフルーツ、カフェインの入った飲み物、香辛料などの刺激物は症状を引き起こす可能性があるので、摂りすぎないまたは摂取は控えるようにしましょう。より効果的に逆流性食道炎に対処するには、なるべく消化の良い食事を規則正しく、ゆっくりと召し上がっていただくのがお勧めです。

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