逆流性食道炎とは?
逆流性食道炎は、一度発症してしまうと自然治癒的に治るというのは、非常に困難な病気です。なぜなら、逆流性食道炎が起こる大きな原因となっているのが、生活習慣にあるからです。しかも、病気の引き金となっているのが、複数重なっている場合も考えられるのです。逆流性食道炎の症状を改善させるためには、日常生活の中から原因になっているものを見いだし、1つずつ排除していかなければならず、それをせずに自然に治っていくということはまずないと言って良いでしょう。
そもそも逆流性食道炎は、完治がわかりづらい病気とされています。体の内側で起こる炎症ですので、外傷のように目で見て治っていることがわからないというのもその理由の1つです。薬を服用することで一時的に症状を改善させることが出来るのですが、それで本当に逆流性食道炎が治っているとは限らず、ほとんどの場合でまた症状がぶり返すケースが多いです。このことから、逆流性食道炎の治療では「完治」というよりも、症状が落ち着いて安定した状態である「寛解」が、定義として適切かもしれません。
逆流性食道炎の原因は、前述にもあります通り生活習慣の乱れが大きく関係しています。ですので、薬に服用によって症状が改善されたとしても、生活習慣を改善しない限り病気の根本原因が改善したことにはならず、再発を繰り返してしまうのです。胃液が逆流しやすく逆流性食道炎を起こしやすい生活習慣としては、
などが挙げられます。これらを続けているといつまでも体は逆流しやすい状態のままですので、病気は治りにくくなります。
病院での逆流性食道炎の治療としては、逆流の主な原因とされている、胃酸過多を改善ために胃酸をの分泌を抑える薬が処方されます。胃酸の量が減ることで逆流を抑制し、逆流性食道炎による不快な症状を改善するのですが、これはあくまで対処療法でしかなく根本的な治療にはなりません。ですので、薬にだけ頼って症状を抑えているだけでは、病気自体を治したことにはならないのです。薬で症状を抑えるのは有効ですが、根本的な改善には頼りすぎないことも大切です。
以上のように、逆流性食道炎は完治がわかりづらく再発を繰り返しやすいのです。しかしそうは言っても、逆流性食道炎は全く治らない病気というわけではありません。ただ、薬の服用と共に生活習慣、特に食生活の改善は欠かせませんので、時間がかかることも多いのです。慣れない食事制限は大変ですが、症状が改善すれば食べられるものも増えていきます。ですので、逆流性食道炎を患ってしまった時は、長期的に付き合っていかなければならないと理解して、じっくりと改善に取り組んでいくようにしましょう。